名蔵川(読み)のーらがー

日本歴史地名大系 「名蔵川」の解説

名蔵川
のーらがー

石垣島西部、於茂登うむとう(五二五・八メートル)南麓に発して西流し名蔵なぐら湾に注ぐ。二級河川。指定延長四・五五キロ、流域面積一六・一四平方キロ。石垣島では宮良めーら川に次ぐ長さで古くはノーラフーカーラ(名蔵大川)とよばれ、八重山島由来記には「名蔵大川、長石崎より種子底迄江拾壱町五拾間、湊之広壱町拾七間より拾壱間迄有之候、末ハ潟」とみえる。支流白水しいさみじい川は市上水道の水源で、近世には四箇しいか村が管理していた(参遣状乾隆三〇年条)。上流域に一九九九年(平成一一年)名蔵なぐらダムが完成、農業用水として利用されている。また流域では近年ウナギの養殖が行われている。河口部では南北約一・三キロの細長い砂洲が河口をふさぐように形成され、河水はその北端南端切れ目から名蔵湾に流入する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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