名東遺跡(読み)みようどういせき

日本歴史地名大系 「名東遺跡」の解説

名東遺跡
みようどういせき

[現在地名]徳島市名東町一―三丁目

鮎喰あくい川右岸、標高約七―一〇メートルの沖積地上にある。当遺跡の北東には鮎喰遺跡、南庄みなみしよう遺跡が隣接しており、弥生時代の大規模な集落遺跡が集中している地域である。

当遺跡は昭和三〇年代に存在を知られるようになった。当初は断片的な採集資料のみであったが、昭和三五年(一九六〇)に二地点での採集および発掘調査によって多くの弥生土器が得られて以後、周辺の調査が行われるようになった。当遺跡から出土した弥生土器は、かつて四国の弥生土器の編年で、中期から後期にかけての名東I―III式土器という型式名称で分類されたことがあり、その標式遺跡とされている。これまで遺跡内の複数の地点で発掘調査が行われ、出土した遺物の時期は旧石器時代から中世にまでわたり、その中心は弥生時代となっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android