吉田神社(茨城県)(読み)よしだじんじゃ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「吉田神社(茨城県)」の意味・わかりやすい解説

吉田神社(茨城県)
よしだじんじゃ

茨城県水戸市宮内町に鎮座祭神に日本武尊(やまとたけるのみこと)を祀(まつ)る。日本武尊が東夷(とうい)平定の途次、この地で休まれたことから創祀(そうし)されたと伝わる。古く地方の大社として朝廷崇敬厚く、延喜(えんぎ)の制では名神大社(みょうじんたいしゃ)。常陸(ひたち)国の三宮(さんのみや)。鎌倉後期には158町余の巨大な社領を有した。のち、徳川光圀(みつくに)は社殿を造修し、徳川斉昭(なりあき)は水戸藩領内の総鎮守(そうちんじゅ)として『大日本史』を奉納した。もとは現社地より東方100メートルくらいの所に祀られていた。例祭日は10月15、16日。宝物に太刀(たち)、神鏡、猿田彦面(さるだひこめん)などを蔵す。

[沼部春友]

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