吉佐美村(読み)きさみむら

日本歴史地名大系 「吉佐美村」の解説

吉佐美村
きさみむら

[現在地名]下田市吉佐美

下田町の南西に位置し、村のほぼ中央を大賀茂おおがも川が南流して下田湊に注ぐ。古くは「月吉村」とも称し、地名はきさ貝(赤貝)がとれる海、きさ海にちなむという説と三島神社の后宮(きさみや、現八幡神社)に由来するという説がある(増訂豆州志稿)落合おちあい高根たかね神社にある天文二二年(一五五三)一〇月二一日付の棟札に落合村の勧進衆に混じって三五文「ひこ右衛門、是ハきさミの人也」とみえる。なお天正一四年(一五八六)一〇月一八日の北条家朱印状(三嶋大社文書)に三嶋社(三嶋大社)祭銭の徴収を同社神主らに認めた郷村一〇ヵ所のうちに「田中」がみえ、吉佐美のうちに田中があるので同地の可能性がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android