吉井庄(読み)よしいのしよう

日本歴史地名大系 「吉井庄」の解説

吉井庄
よしいのしよう

現吉井を遺称地とする。年月日未詳の某請文(民経記寛喜三年一〇月記紙背文書)に「二品家領吉井庄」とある。神功皇后が摂津住吉大社に寄進したとされる庄園名を書上げた年未詳の住吉神領年紀(続左丞抄)にも吉井庄がみえる。文永二年(一二六五)一一月三日の住吉神領杣山四至并造替諸役差定書(大川瀬住吉神社文書)によると吉井庄の境界は「南ハヤフ(藪)タニヤマ(谷山)、西ハトケ(峠)ノタウ、北ハヲウサハ(小沢)、東ハアシナイノホソナハテ(細畷)」であった。現加古川市加古川町河原の願成かわらのがんじよう寺所蔵の梵鐘銘に「幡州賀東郡東条谷吉井宮之鐘、住吉大明神御宝前、天文十七年戊申二月十四日、願主妙玉尼、子息小五郎、同二郎兵衛、結縁念仏衆、大工藤原宗次、賢澄」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android