右文故事(読み)ゆうぶんこじ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「右文故事」の意味・わかりやすい解説

右文故事
ゆうぶんこじ

江戸時代の書誌学研究書。江戸幕府の御書物奉行(ぶぎょう)であった近藤重蔵守重(もりしげ)(正斎)が1817年(文化14)に著した。幕府の紅葉山(もみじやま)文庫に所蔵する貴重書の来歴を考証し、また、1750年(寛延3)以前の歴代将軍の学芸上の事績を明らかにした名著である。御本日記附注、同続録、御写本譜、御代々文事表、御代々御詩歌、慶長(けいちょう)勅版考の諸篇(しょへん)で構成されている。1906年(明治39)国書刊行会刊『近藤正斎全集』第二冊に収録(1976復刻)。

[福井 保]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android