古都グアナフアトとその銀鉱群(読み)ことグアナフアトとそのぎんこうぐん

世界遺産詳解 の解説

ことグアナフアトとそのぎんこうぐん【古都グアナフアトとその銀鉱群】

1988年に登録された世界遺産(文化遺産)で、メキシコ中央部、グアナフアト州の標高2050mの高地にある。グアナフアトは、四方岩山に囲まれた不毛の地であったが、1548年、道路建設中にスペイン人が偶然銀鉱脈を発見したことから、メキシコ一の銀鉱業の中心地に発展した。1557年には町の建設が始まり、17~18世紀の最盛期には、町の人口は10万人に膨れ上がり、不毛の山腹はスペイン風の家々で埋め尽くされた。それらの多くは、銀の採掘でもたらされた巨万の富を使った、絢爛豪華なバロック様式の建物だった。豊富な埋蔵量を誇るグアナフアトの銀鉱山は、18世紀には、全世界の銀の25%を産出した。また、ここには、サンタ・マリア・デ・グアナフアト聖堂、コンパニーア聖堂、バレンシアーナ聖堂、イエズス会の学校として創立されたグアナフアト大学などが残っている。◇英名はHistoric Town of Guanajuato and Adjacent Mines

出典 講談社世界遺産詳解について 情報