古奈村(読み)こなむら

日本歴史地名大系 「古奈村」の解説

古奈村
こなむら

[現在地名]伊豆長岡町古奈

狩野かの西岸にある村。北は墹之上ままのうえ村、東対岸は田方郡中条ちゆうじよう村・南条なんじよう(現韮山町)。「万葉集」巻一四に収める歌に詠まれる「故奈の白嶺」を当地とする説がある。中世は「小名温泉」で知られた(「吾妻鏡」嘉禎二年四月八日条)

天正一八年(一五九〇)韮山にらやま(現韮山町)の城主内藤氏の支配となり、同年一一月二日に検地があった。「豆州狩野之庄之内古奈□□(原之)村」と記す検地帳六帖のうち一冊が残る。慶長四年(一五九九)同氏の検地で高二二〇石余・反別二九町五反余が打出された(同年閏三月二三日「古奈之村検地帳」石橋家文書など)。江戸時代の領主の変遷は墹之上村に同じで、相模荻野山中藩の陣屋があった。嘉永二年(一八四九)の村明細帳(同文書)によると本田分の反別は二九町五反余・新田二町三反余。田方は上田・中田下田に分れ、石盛はそれぞれ一三・一二・一〇、合計二六石余。畑方も上・中・下に分れ、八・七・五の石盛、計一七八石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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