又四郎尺(読み)またしろうじゃく

精選版 日本国語大辞典 「又四郎尺」の意味・読み・例文・類語

またしろう‐じゃく またシラウ‥【又四郎尺】

〘名〙 曲尺(かねじゃく)一つ。長さ、九寸九分八厘(約三〇センチメートル)の尺。永正年間(一五〇四‐二一)、指物師又四郎が初めて造ったところからの名という。〔法規分類大全(1891‐92)一(古事類苑・称量一)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の又四郎尺の言及

【尺貫法】より

…しかし,江戸時代には尺度については何の規制もなく,そのため幕末には同じく曲尺と呼ばれる尺の長さに差があった。その一つは享保尺といい,徳川吉宗が熊野の神庫から見いだした尺の写しとされ,一つは又四郎尺と呼ばれるもので,室町時代の尺工又四郎の手になるものとされ,その1尺は享保尺の1尺4厘であったという。さらに折衷尺と呼ばれるものがあり,これは伊能忠敬が1800年(寛政12)ころ日本海岸絵図の作成に当たって用いたとされ,その1尺は享保尺の1尺2厘であったという。…

※「又四郎尺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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