原子屈折(読み)ゲンシクツセツ

化学辞典 第2版 「原子屈折」の解説

原子屈折
ゲンシクツセツ
atomic refraction

化合物分子屈折加成性にもとづいて,分子屈折を構成原子ごとにわりふったもの.たとえば,NaD線に対し,C 2.42,H 1.10で,シクロヘキサン(cyclo-C6H12)の分子屈折の計算値

2.42 × 6 + 1.10 × 12 = 27.72
は実測値27.7とよく一致する.O原子は結合状態により異なる値が与えられ,また二重結合三重結合に対しては,それぞれ補正が必要である.これらを総称して屈折当量ともいう.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報