デジタル大辞泉
「南蛮文学」の意味・読み・例文・類語
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なんばん‐ぶんがく【南蛮文学】
〘名〙 一六世紀の
中期から一七世紀の中期までの約一〇〇年間に
カトリック教会の外国人宣教師が日本文で
著述・翻訳した宗教上の
文学。また、それと関連する布教用あるいは語学用の作品をも含む。「
妙貞問答」のような
写本もあるが
大部分は、
キリスト教徒が出版したもので、異国情趣が濃いところから、南蛮文学の名で呼ばれる。天正一九年(
一五九一)九州加津佐版の「
サントスの御作業の内抜書」、文祿二年(
一五九三)
天草版の「
伊曾保物語」、慶長四年(
一五九九)長崎版の「ぎやどぺかどる」などは有名である。ローマ字表記による新しい口語文体を創りあげ、
原文の
欧文脈を巧みに伝えている作品が多い。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
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