南燭(読み)シャシャンボ

デジタル大辞泉 「南燭」の意味・読み・例文・類語

しゃしゃんぼ【南燭】

ツツジ科の常緑小高木。初夏、壺形の白色小花総状につける。果実球形で小さく、黒紫色に熟し、食用。わくらは。さしぶ。ささんぼう。

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精選版 日本国語大辞典 「南燭」の意味・読み・例文・類語

しゃしゃんぼ【南燭】

〘名〙 ツツジ科の常緑低木。または小高木。関東南部以西、四国、九州の山野に生える。高さ二~五メートル。葉は短柄があって、長さ三~六センチメートルの卵形または長楕円形で、縁に浅い鋸歯(きょし)がある。互生。初夏、枝端の葉腋(ようえき)から長さ五センチメートル内外の花序を出して一〇個あまりの紅白色の花を下垂する。花冠は長さ約六ミリメートルの筒形で先はつぼまり、わずかに五裂する。苞(ほう)は長さ二センチメートル内外の披針形で厚く、花序まで残る。果実は径約六ミリメートルの球形で紫黒色に熟し食べられる。和名は「小小(ささ)ん坊」の意で、実が小さくて丸いことによる。漢名、南燭。さしぶ。〔日本植物名彙(1884)〕

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