南京木綿(読み)なんきんもめん

精選版 日本国語大辞典 「南京木綿」の意味・読み・例文・類語

なんきん‐もめん【南京木綿】

〘名〙
中国の南京地方で産出する織物黄褐色太糸厚地に織った平織りの綿布
白色の経(たていと)に赤や青色の緯(よこいと)を使った平織りの綿布。枕カバー・シーツなどに使用する。

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世界大百科事典(旧版)内の南京木綿の言及

【綿織物】より

…また綿布の加工については染色は染坊,踹布(たんぷ)すなわちつや出しには踹坊とよばれる作業場があり,前者は蕪湖,後者は蘇州などの都市がその中心地であった。 松江綿布の支配的地位は,明末に北直隷粛寧県(河北省河間県)や山東の定陶県(荷沢県)などにも綿織物業が起こり,市場関係にいくらか変動があったものの清代後期まで継続し,18世紀には南京木綿の名で欧米にも知られるようになった。しかしこのころから綿布産地は湖北,広東,福建などにも広がり,土布(どふ)と称されたが,インド綿花を輸入して原料とし,アヘン戦争後も輸入綿布に対抗して存続した。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」