千堂村(読み)せんどうむら

日本歴史地名大系 「千堂村」の解説

千堂村
せんどうむら

[現在地名]御調町千堂

大山田おおやまだ村の東、貝原かいがはら村の北に位置し、標高二二〇―三九〇メートルの緩傾斜面にある山村。村域のほぼ中央部に古墳時代の下千堂しもせんどう窯跡がある。

元和五年(一六一九)の備後国知行帳では貝原村に含まれているが、分村の時期は不明。旧版「広島県史」所収の正徳(一七一一―一六)頃の記録に村名がみえ、高九一・三九石。広島藩蔵入地であった。「芸藩通志」によると、畝数一二町四反余、戸数二七・人口一二三、牛二七・馬一三で、物産に良質の独活があった。嘉永六年(一八五三)の千堂村の御用年誌録(上川辺公民館蔵)所収の当夏旱続田畑作毛損之趣御註進書付によると、田方七町三反余のうち、四町四反余は灌漑に努力した結果かなりの収穫があるが、九反余は出穂してもしいなが過半交じり、一町九反余は渇水により手の施しようもないとあり、畑方四町五反余は煙草・蒟蒻・粟・唐黍・稗・黍・綿・大豆小豆・大角豆・里芋など種々植付けているが、谷間日陰のため、品によっては収穫は一、二割はあるが、その他は皆無同様と記されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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