十返(読み)とかえり

精選版 日本国語大辞典 「十返」の意味・読み・例文・類語

と‐かえり ‥かへり【十返】

〘名〙 (「とがえり」とも) 一〇回繰り返すこと。多く、百年に一度、千年に一〇度花を咲かせると伝えられる松についていう。
※栄花(1028‐92頃)松の下枝「すみよしの神のしるしに君がよはまつのとかへりおひかはるまで」
※至宝抄(1585)「松には十がへりして花の咲よし申候、十がへりは十代と書き申候」
[補注]「和歌重蒙抄」に「松花は千年に一度さく也」とあり、「和訓栞」には「松は百年に一度、千年に十度花咲くと言い伝ふる」とある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android