十種茶(読み)じっしゅちゃ

精選版 日本国語大辞典 「十種茶」の意味・読み・例文・類語

じっしゅ‐ちゃ【十種茶】

〘名〙 中世闘茶の一形式。会衆が一〇種類の茶を飲みわけ、本茶栂尾宇治)・非茶その他)などを判別し、賭物をして争った遊戯
大乗院寺社雑事記‐長祿二年(1458)正月二四日「為世間・出世之沙汰十種茶興行」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の十種茶の言及

【闘茶】より

…そのもとは中国の宋代の茶法に発しており,水質や茶の品種が争われたりしていた。日本に伝えられてからは,はじめ〈本非茶勝負〉と呼ばれていたが,のちには〈四種十服茶〉とか〈十種茶〉とか〈十服茶〉などと呼ばれるように,三種一客という4種類の茶で10服飲んで,それを飲み当てることを基本とするようになった。そのため群飲佚遊として《建武式目》で禁制されたり,〈二条河原落書〉で批判されたりしたが,ますます盛んになっていった。…

※「十種茶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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