北袋(読み)きたぶくろ

日本歴史地名大系 「北袋」の解説

北袋
きたぶくろ

九頭竜くずりゆう川右岸の勝山盆地一帯をいう。

「朝倉始末記」の「平泉寺ヲ一揆等攻落事」の天正二年(一五七四)四月の記事に、「大野・南袋・北袋・七山家ノ一揆等」、あるいは「北袋ノ一揆ノ大将」などとみえ、天正初年と推定される顕如書状(西念寺文書)に「北袋五十三村中へ」とある。また文禄四年(一五九五)准如筆の方便法身像裏書(斎藤家文書)に「越前国大野郡北袋光河村」とあり、下毛屋しもけや村・猪野毛屋いのけや村・皮合こうご村・竜谷りゆうたに村・猿倉さるくら村・井野口いのくち村の慶長三年(一五九八)の検地帳表書にはすべて「北袋」の称が用いられていること(稿本勝山史料ほか)、さらに同一〇年准如筆の親鸞絵像裏書(賢勝寺文書)に、「越前国大野郡北袋惣道場」の記載があることなどから、「北袋」の範囲が確認される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android