剱崎(読み)つるぎざき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「剱崎」の意味・わかりやすい解説

剱崎
つるぎざき

一般には「けんざき」とよばれるが「つるぎざき」が正しい。神奈川県三浦市、三浦半島の南東端、浦賀水道入口にある岬。東京湾口を守る重要な灯台がある。城ヶ島(じょうがしま)、油壺(あぶらつぼ)とともに、三浦市の「緑と海岸美」の代表地区。一帯は標高30メートル内外の隆起海食台地で、脚部は長期間荒波に洗われた盆景のような岩礁に取り囲まれる。ここの荒磯(あらいそ)の釣り場はクロダイをはじめ大物釣りで有名。西の北江奈(えな)、間口(まくち)の両湾は沈降性の入り江(溺(おぼ)れ谷)で、北へ続く大浦海岸や雨崎と結んで「なぎさコース」となっている。台地上の灯台付近からは房総半島が手近に望め、展望が広大である。灯台は高さ17メートルで、三浦半島最大級の二等灯台(52万カンデラ)である。西の江奈湾は外洋に面しているが、泥土動物の豊富なことは関東第一であり、貴重な学術研究地をなし、養殖ノリの生産地としても知られる。京浜急行電鉄三浦海岸駅からバス20分。

[浅香幸雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「剱崎」の意味・わかりやすい解説

剱崎【けんざき】

神奈川県三浦半島南東端の岬。〈つるぎさき〉とも。浦賀水道の入口をなし,東京湾へ入る船舶の重要な目標で,光達距離18カイリの灯台がある。房総半島が望まれる景勝行楽地

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