剃髪染衣(読み)テイハツゼンエ

デジタル大辞泉 「剃髪染衣」の意味・読み・例文・類語

ていはつ‐ぜんえ【×剃髪衣】

髪をり、墨染めの衣を着けること。仏門に入って僧・尼となること。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「剃髪染衣」の意味・読み・例文・類語

ていはつ‐ぜんえ【剃髪染衣】

〘名〙 髪を剃り、墨染めの衣をつけること。出家して僧や尼になること。また、その姿。
正法眼蔵(1231‐53)出家功徳「剃髪染衣すれば、たとひ不持戒なれども無上大涅槃の印のために印せらるるなり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の剃髪染衣の言及

【出家】より

…仏教徒の集団を構成する七衆のうち在家の優婆塞(うばそく)・優婆夷(うばい)を除く,比丘(びく),比丘尼,式叉摩那(しきしやまな),沙弥(しやみ),沙弥尼の五衆は出家のなかに入る。鬚髪(しゆはつ)を剃り,墨染など壊色(えしき)に染めた衣をまとう状態になるので剃髪染衣(ていはつぜんえ)といい,とくに王侯貴族の出家は落飾(らくしよく)という。また出家した者が在家俗人の生活にもどるのを還俗(げんぞく),復飾という。…

【薙髪】より

…インドではヒンドゥー教の行者が髪や髭をのばしほうだいにしているのに対し,仏教の僧尼は髪髭をそり落とした姿である。出家して僧尼となることを剃髪染衣(ぜんね)(剃髪し,色に染まった衣を身にまとう)という。このように僧は剃髪が本来の姿であるが,なかには蓬髪の僧もみられ,毛坊主(けぼうず)といわれるものもいた。…

※「剃髪染衣」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」