20世紀日本人名事典 「初山 滋」の解説
初山 滋
ハツヤマ シゲル
大正・昭和期の童画家,版画家
- 生年
- 明治30(1897)年7月10日
- 没年
- 昭和48(1973)年2月12日
- 出生地
- 東京・浅草田原町
- 本名
- 初山 繁蔵
- 学歴〔年〕
- 小学校卒
- 主な受賞名〔年〕
- 国際アンデルセン賞国内賞「もず」
- 経歴
- 着物の柄の下絵画工として丁稚奉公。10歳で狩野探令に大和絵を学び、後風俗画家井川洗厓(せんがい)の弟子として挿絵の手ほどきを受ける。大正8年小川未明監修の童話雑誌「おとぎの世界」で北原白秋らの挿絵で頭角を現した。その画風は、甘く幻想的で詩情にあふれ、アール・ヌーボー的とも見られたが、師宣などの浮世絵の初山的摂取による独特のものであった。大正中期から第2次大戦後期にかけ、絵雑誌、童話雑誌、児童文学書に膨大な量の童画を執筆、優れた作品を残した。画集「初山滋作品集」絵本「たべるトンちゃん」「もず」などがある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報