出初(読み)でぞめ

精選版 日本国語大辞典 「出初」の意味・読み・例文・類語

で‐ぞめ【出初】

〘名〙
① 初めて出ること。特に、新年に初めて出ること。また、そのもの。
浮世草子・好色盛衰記(1688)三「松茸の出初(デソメ)を、八十五両が物を買きり」
火消消防)に従事する者が新年に出そろって、梯子(はしご)乗りや消火演習などの行事を催すこと。出初式。《季・新年》
※歌舞伎・階子乗出初晴業(1892)「けふ仕事師の出初(デゾメ)があるさうだが」

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世界大百科事典(旧版)内の出初の言及

【出初式】より

…新年に初めて消防団員が出そろって消防演習を行う儀式。正月の仕事始めの一つであり,消防出初式または単に出初ともいい,正月6日にほぼ全国共通に行われている。 明治になり消防組織が制度化してから一般化したが,東京では江戸時代の町火消の初出(はつで)行事がその源流をなし,今日でも(とび)の者による伝統的な梯子(はしご)乗りが行われ,式後は町内を練り歩くなど,華やかな新春の行事となっている。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」