冷かし(読み)ヒヤカシ

デジタル大辞泉 「冷かし」の意味・読み・例文・類語

ひや‐かし【冷(や)かし】

冗談などを言ってからかうこと。「冷やかしを言う」
(「素見し」とも書く)
㋐買う気がないのに商品を見てまわること。また、その人。「冷やかしに店をのぞく」「冷やかしの客」
登楼しないのに、遊女を見てまわること。また、その人。素見すけん

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「冷かし」の意味・読み・例文・類語

ひや‐かし【冷かし】

〘名〙 (動詞「ひやかす(冷━)」の連用形名詞化)
① 張り見世の遊女を見て歩くだけで登楼しないこと。また、その人。素見(すけん)
洒落本・まわし枕(1789)自序「五寸(かみ)の素見(ヒヤカシ)、送り提灯と倶にぶらつき」
② 実際には買う意思のないのに値ぶみをしたり、値段を尋ねたりすること。買うつもりもなく商品を見て回ること。また、その人。素見。
※洒落本・妓娼子(1810‐30)「団子十六文といふからもふちっとまけねへな。亭主は、ひやかしと思ひ、ヘヘヱとわらってゐる」
③ からかうこと。嘲弄すること。
随筆・嬉遊笑覧(1830)九上「ひやかしは悪る口ききなどして興をさますなり」

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