円頓寺(読み)えんどんじ

日本歴史地名大系 「円頓寺」の解説

円頓寺
えんどんじ

[現在地名]久美浜町字円頓寺 大滝口

山号は大治山、高野山真言宗、本尊薬師如来および両脇侍日光・月光菩薩像は平安時代の作で重要文化財。

寺伝によれば用明天皇の時代、金丸親王(または麻呂子親王)勅命をうけて鬼賊を平定したあと、丹後国内に七ヵ寺を建立して七仏薬師を安置、国家鎮護の祈願所とした。円頓寺はその一つという。

円頓寺の東方、小字やまかみにある山神やまがみ神社の再建の際、高さ一尺一寸五分の銅製経筒が出土した。銘に「大日本国山陰道丹後国管熊野郡佐野郷大治村円頓寺如法妙法蓮華経一部十巻奉書写畢 嘉応二年九月廿日鋳師伴成包 願主散位従五位下大江朝臣忠氏 女施主橘氏并子息等」とみえ、当寺の山号は円頓寺村の旧称「大治村」によったことが知れる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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