円宗寺跡(読み)えんしゆうじあと

日本歴史地名大系 「円宗寺跡」の解説

円宗寺跡
えんしゆうじあと

平安時代中期に建立された四円しえん寺の一。所在地について「扶桑略記」延久二年(一〇七〇)一二月二六日条に「仁和寺之南傍」とあり、「山城名勝志」は「仁和寺説曰、旧蹟今曰円宗寺林、在尊寿院(仁和寺塔頭)、此処今為妙心寺支配地」と記す。「兵範記」仁平三年(一一五三)三月二七日条にも「若宮渡御仁和寺宮(中略)一条末又西行、経円宗寺南西両面、着御北院」と記すから、現京都市右京区の御室竪おむろたて町・同御室小松野おむろこまつの町付近かと考えられる。円宗寺は後三条天皇の御願寺で、初め円明えんみよう寺と称した(古事談)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報