内牧城跡(読み)うちのまきじようあと

日本歴史地名大系 「内牧城跡」の解説

内牧城跡
うちのまきじようあと

[現在地名]阿蘇町内牧

内牧町の中央にあり、阿蘇では珍しく平城で、石垣をもって城塁としている。現在町営グラウンド周辺のふる川端に埋没した大石が発見されており、昭和四五年(一九七〇)石垣の基部とみられるものを地下〇・五メートルから二メートル以上のところで発見した。第二次世界大戦前グラウンド一帯を開墾した際、かたばみの紋章の入った瓦の破片が多数発見された。「国誌」に「阿蘇大宮司家臣辺春丹波守盛道、天正ノ始在城ス、薩州島津義久当郡乱入ノ時落城盛道自殺ス、天正十六年閏五月加藤清正侯ノ領知トナリ、家臣加藤右馬允正方城代トナル(中略)正方八代ヘ移城ノ後ハ加藤越後正直城代トナル、或記当城ハ慶長三年ニ清正侯修建之、元和二年石垣等崩壊スト云フ」とあり、元和元年(一六一五)一国一城令により破却された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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