六鄰荘日誌(読み)ろくりんそうにつし

日本歴史地名大系 「六鄰荘日誌」の解説

六鄰荘日誌
ろくりんそうにつし

一三冊 平部南著

原本 平部俊三

写本 守永敏夫

解説 天保四年から明治一二年までの四八年間にわたる平部南の日誌。一九歳から六五歳までの出来事を編年で記しており、明治六年頃から南自身が記録をもとに随時編纂した。飫肥藩出身の儒学者安井息軒からの書簡一五通が収められている。南は飫肥藩校振徳堂の教授や藩の要職を歴任し、明治維新期に家老・大参事を勤めた人物で、内容を南の日記である「南日誌」と比較すると公的記録性が強く、幕末から西南戦争までの飫肥藩の政治史を知るためには貴重な記述が多い。名称南の居宅六鄰荘に由来する。

活字本 昭和五三年刊

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報