八代北郷(読み)やつしろきたごう

日本歴史地名大系 「八代北郷」の解説

八代北郷
やつしろきたごう

現在の小川おがわ町・豊野とよの村および松橋まつばせ町の大野おおの川以南の地域をいい、中世では八代郡に属していた。その地域内に甲佐こうさ社領の南小河みなみおがわ・北小河、弥勒寺喜多きた院領の守山もりやま庄・小野おの(以上現小川町)八代庄の飛地の小熊野おぐまの(現豊野村)、それに豊福とよふく(庄)(現松橋町)が含まれると思われる。建久六年(一一九五)二月日の肥後国司庁宣および同二月八日の留守所下文案、同三月日の甲佐社領立券解案(いずれも阿蘇家文書)にみえ、とくに立券解案には、

<資料は省略されています>

とみえる。この両小河は宇土うと郡の勾野まがの(現松橋町曲野)益木上ましきかみ郷の堅志田かたしだ(現中央町)益東えきとう津々良つづら(現甲佐町か)とともに、前年の建久五年閏八月一五日の宣旨によって、浮免田例下米などの代りに片寄補(定免化して整理)され、甲佐社の不輸の地として立券された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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