元赤坂町(読み)もとあかさかまち

日本歴史地名大系 「元赤坂町」の解説

元赤坂町
もとあかさかまち

[現在地名]港区元赤坂一丁目

赤坂台地の稜線へ上がる裾の最北部にある町屋。東は赤坂裏伝馬あかさかうらてんま町一丁目・同三丁目、西は紀州徳川家居屋敷、南は同三丁目と同居屋敷、北側は玉川上水端紀伊国きのくに坂道敷と除地を隔てて城の外堀である弁慶べんけい堀。

文政町方書上によると、往古は豊島郡一ッ木ひとつぎ村のうちで、のちに出雲松江藩松平(越前)家上屋敷表門(現千代田区永田町二丁目)となった場所であった。徳川家康入部ののち元赤坂町と唱え間数一八五間半あったが、見付の用地になって寛永一四年(一六三七)現地に替地を得た。赤坂で初めてできた町屋のため元赤坂町と称したと伝え、古町の一。公役銀は享保八年(一七二三)から人足役を銀子で納め、のち拝領屋敷・町並屋敷割になって、年三度二〇八匁で元地一〇五匁余・代地一〇二匁余を納めた。文化八年(一八一一)総間数一九〇間のうち九四間が紀州屋敷に囲込みになり、三浦長門守(当時美作勝山藩か)屋敷公収地の跡に替地を得た。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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