元四日市町(読み)もとよつかいちまち

日本歴史地名大系 「元四日市町」の解説

元四日市町
もとよつかいちまち

[現在地名]中央区日本橋一丁目

日本橋川に沿って西の日本橋から東の江戸橋の南側に続く日本橋南河岸通の両側町。天正一八年(一五九〇)の徳川氏関東入部の際、小田原の曾我小左衛門らを移住させてよろず町、青物あおもの町とともに小田原の町を移し、市店としたといわれ(東京府志料)、またかつては四日市場村と称し毎月四の日に市が立ったという。「江戸名所図会」には「この地も昔は毎月四の日に市を立てし所なりとぞ。故に今もその遺風にて、草物または野菜の類、その余乾魚などの市ありて、繁盛の地なり」と記される。東端、江戸橋には各方面への船着場があり、交通の要衝でもあった。明暦三年(一六五七)大火ののち商家は霊巌れいがん島に移り、当地は元四日市町となって火除地となり、日本橋川沿いに土手が築かれ、松が植えられた(続江戸砂子)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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