保中寺(読み)ほちゆうじ

日本歴史地名大系 「保中寺」の解説

保中寺
ほちゆうじ

[現在地名]小浜市本保

本保ほんぼ集落の南側山裾にある。現在は無住で、地元民が観音堂と鐘楼を管理している。明暦三年(一六五七)の棟札(宮川村誌)に「宮川保本保村普門山保中寺、天台之明師和尚天治元甲辰歳耒斯処開闢、王十一面薩之霊舎也」とあり、もとは天台宗と思われる。康暦元年(一三七九)八月日の左衛門尉宗信奉某田地寄進状(明通寺文書)に中寺に宮川みやがわ保内の免田五段大が寄進されているとあるが、中寺は当寺であろう。文明一六年(一四八四)には当寺の別当職を安堵する判物が明通みようつう寺に与えられ(同年二月一二日「政藤宮川保中寺別当職安堵判物」同文書)、明通寺が別当として所管した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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