供腹(読み)ともばら

精選版 日本国語大辞典 「供腹」の意味・読み・例文・類語

とも‐ばら【供腹】

〘名〙 家来主君のあとを追って切腹すること。追腹殉死(じゅんし)
※籾井家日記(1582頃)一「しかじかの事ども申し潔く自害す、供腹するものも有りて候」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の供腹の言及

【殉死】より

…大型前方後円墳の周囲にある陪冢(ばいちよう)にも,器物をのみ納めた例が検出されているので,殉死者を埋葬しているものと断定できない。【和田 萃】 武士の社会では,戦場で主君が討死したような場合に従者らが切腹してあとを追い,死後の世界まで随行しようとすることは早くからあり,追腹(おいばら)あるいは供腹(ともばら)とよばれた。しかし主君の病死にまで追腹を切った例は,1392年(元中9∥明徳3)管領細川頼之に対する三島外記の場合を記録した《明徳記》に〈前代未聞の振舞〉とあるように,特異なできごととみなされていた。…

※「供腹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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