体がだるい(読み)からだがだるい(英語表記)Feeling dull

六訂版 家庭医学大全科 「体がだるい」の解説

体がだるい
からだがだるい
Feeling dull
(お年寄りの病気)

必要な検査と疑われる病気

 体がだるい時には、まず熱を測ってください。体温は1日の時間帯で変化するので、朝と夕方に測定してください。熱があれば、「急に高熱が出た」または「微熱が続く」の項目を参照してください。

 熱がない場合は、食欲はあるか、体重減少はないかが参考になります。

 熱がなく、食欲があって、体がだるい時には、糖尿病甲状腺機能亢進症(こうじょうせんきのうこうしんしょう)を疑います。いずれも血液検査で診断できるので、病院を受診してください。

 糖尿病では「体がだるい」以外に「のどが渇く」「トイレが近い」などの症状が現れます。甲状腺機能亢進症では「体重が減少する」「少し動くと動悸がする」「汗をかく」などの症状があります。

 血液検査で問題がなければ、しばらく様子をみても大丈夫だと考えます。ただし週に一度は体重を測定して、体重の減少が続くようなら再受診してください。

 熱がなく、食欲がない場合は、貧血脱水、消化器の疾患、心不全、肝障害腎不全うつなど広範な病気が考えられます。

 病院を受診して、血液検査や心電図・X線検査を受けてください。この際、以前の健康診断の結果があると参考になるので、ぜひ持参してください。

 検査の結果、内科の病気が考えにくい場合は、うつを考えます。うつ病は高齢者でよくみられます。最近は副作用の少ない薬があるので、まずはかかりつけ医と相談してください。

 ただし、うつ病背後甲状腺機能低下症悪性腫瘍認知症などの内科的な病気が隠れていることがあるので、うつの治療で元気になっても、定期的な健康診断は必要です。

家庭での対処のしかた

 体がだるい時には必ず病院で検査をして、異常があるかないかをチェックしてもらってください。そして医師に治療が必要か、様子をみるのかを判断してもらいます。いずれの場合も、定期的に病院を受診することをすすめます。

服部 明徳

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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