仲村村(読み)なかんだかりむら

日本歴史地名大系 「仲村村」の解説

仲村
なかんだかりむら

[現在地名]久米島町仲村渠なかんだかり

具志川ぐしちやー間切の北部に位置し、東は仲里なかざとう間切宇江城ういーぐしく村、南は具志川ぐしちやー村。北西方の海岸岩上に具志川ぐしかわグスクがある。絵図郷村帳・琉球国高究帳には村名がみえないが、当村の古島ういー村がみえる。「具志川間切旧記」に具志川按司の妾は「仲村渠村之内、上村渠之住人浦添のろくもい娘」とある。上村(上村渠村)具志川グスクの東側、クメシばるにあったという(久米島具志川村史)。「球陽」尚穆王一八年(一七六九)条に上村は具志川村との間の山間小村とみえる。琉球国高究帳では「上村・具志川村」と併記され、合せて高頭一七二石余、うち田一三六石余・畠三六石余。

仲村
なかんだかりむら

[現在地名]玉城仲村渠なかんだかり

百名ひやくな村の北に位置し、同村と併称してヒャクナ・ナカンダカリという。東は海に面し、沖合にアージ島が浮ぶ(現在は陸繋島となった)。久米島の具志川ぐしちやー間切に同名の仲村渠村(現久米島町)がある。集落の西部にはアマミキョの居城であったと伝えるミントングスクがあり、集落南部の仲村渠樋川なかんだかりひーじやーとともに東御廻り(アガリウマーイ)の霊地となっている。村名は絵図郷村帳や琉球国高究帳にはみえず、「琉球国由来記」にみえる。仲村渠地頭職は一六八〇年には向氏仲村渠親雲上朝絮が勤めている(「中山世譜」附巻)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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