人置(読み)ひとおき

精選版 日本国語大辞典 「人置」の意味・読み・例文・類語

ひと‐おき【人置】

〘名〙 江戸時代遊女・妾・奉公人などの周旋屋。求職者に一時の宿を貸したり、その身許保証人などを引き受けたりした。口入屋慶庵
※俳諧・西鶴大矢数(1681)第三「此年月に病ひけがなひ 人置の祖母が参って申やう」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の人置の言及

【周旋屋】より

…また,より広く土地,建物などの売買の周旋をする業者も含めることができる。雇人の周旋業者は桂庵(けいあん),口入れ屋と通称されたほか,人宿(ひとやど),請宿(うけやど),人置(ひとおき),肝煎(きもいり)屋などとも呼んだ。近世初期以降,都市の発展にともなって出現したもので,とくに江戸に流入する多数の出稼ぎ奉公人に対し,その身元保証,雇入先の斡旋,そして,就職先がきまるまでの宿泊を行う必要があったことから必然的に発生したものと思われる。…

※「人置」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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