人寄(読み)ひとよせ

精選版 日本国語大辞典 「人寄」の意味・読み・例文・類語

ひと‐よせ【人寄】

〘名〙
① 人を招き寄せること。また、そのために演ずる芸など。
河内鑑名所記(1679)五「またしては人よせをする雨の中にうばがひにくのはるる煎じ茶〈良綱〉」
歌舞伎下座音楽の一つ。歌舞伎が小屋掛け芝居のころに、客寄せのために弾いた三味線が独立して合方となったもの。大小鼓を主とした囃子(はやし)伴奏で、人物の登場場面に用いるもの。また、人寄せの鳴り物をもいう。寄せ。
※歌舞伎・男伊達初買曾我(1753)一「人寄せにて、両人をせり上る」

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