五常五戒(読み)ごじょうごかい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「五常五戒」の意味・わかりやすい解説

五常五戒
ごじょうごかい

五常は儒教倫理観を表わす仁・義・礼・智・信,五戒仏教の倫理観を表わす不殺・不盗・不淫・不酒・不妄語。この語は仏教の立場から両倫理観の一致を説いたもの。仏教伝来以前に家族制度の確立していた中国では,出家中心の仏教に対し,孝を重視する儒教側から,出家してしまえば父母孝養を尽せないとの批判があった。これに対し,仏教側は五常五戒をなすことが大孝であるといって両者の一致を主張した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android