二子山城跡(読み)ふたごやまじようあと

日本歴史地名大系 「二子山城跡」の解説

二子山城跡
ふたごやまじようあと

[現在地名]神石町永野

永野ながのの西北部に位置する独立峰二子山(六三一メートル)の山上にある。北・西は深い谷に遮られ、東の金山組かなやまぐみ谷、東南市場いちば谷に開けた要害の地である。城は東本丸(四〇メートル×二二メートル)と西本丸(五〇メートル×二二メートル)の二郭よりなる。両者間は約五〇メートルあり、中央に射場いばとよばれる広場がある。東本丸の南に見張所としてジュウゴ丸という出丸がある。東麓に城主横山氏の菩提寺法光ほうこう寺があり、市場に土居どい地名が残り、居館があったと思われる。

「西備名区」によれば横山権頭時広(左馬進)が建暦三年(一二一三)鎌倉の和田合戦に敗れて和田義盛の男常盛、朝比奈三郎、横山氏一族の粟飯原氏らと西下、初め備中国哲多てつた則安の猿滝のりやすのさるたき(跡地は現岡山県阿哲郡哲多町)に落ち、建保年間(一二一三―一九)当地の銅山に着目して来住、和田わだに住したのち当城を築いたのに始まるという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android