二十一カ条の要求(読み)にじゅういっかじょうのようきゅう

旺文社日本史事典 三訂版 「二十一カ条の要求」の解説

二十一カ条の要求
にじゅういっかじょうのようきゅう

第一次世界大戦中の1915年,日本政府(第2次大隈重信内閣)が中国袁世凱 (えんせいがい) 政府に提出した要求
大戦が始まると日本は日英同盟名目のもとに参戦したが,それはイギリスの参戦要請の範囲をこえ中国の中立を侵犯するものであった。中国は占領地からの日本軍の撤退を要求したが,日本は逆に5号 二十一カ条からなる要求をつきつけた。その内容は,(1)山東省のドイツの権益の処分。竜口と膠済間の鉄道敷設権の日本への許与,(2)南満州・東部内蒙古に関して,旅順・大連租借期限ならびに南満・安奉両鉄道の期限の99か年延長。この地域での日本人の優位性,(3)漢冶萍 (かんやひよう) 公司の日華合弁,(4)中国沿岸各地の他国への譲与または貸与の禁止,(5)日本人の軍人顧問の設置,警察の日華合同,兵器廠の設立,武昌・九江など5鉄道の敷設権などを要求した。これはたちまち国際問題化し中国国内では反日排日の運動がおこった。日本政府は最後通牒を発して(5)号をのぞき一部修正し5月9日これを受諾させた。中国人民はこの日を「国恥記念日」とし排日運動を激化させた。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「二十一カ条の要求」の解説

二十一カ条の要求
にじゅういっかじょうのようきゅう

対華二十一カ条の要求(たいかにじゅういっかじょうのようきゅう)

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