二上神社(読み)ふたがみじんじや

日本歴史地名大系 「二上神社」の解説

二上神社
ふたがみじんじや

[現在地名]高千穂町押方

高千穂町と町の境界に位置する二上山に鎮座する。祭神は伊邪那岐尊・伊邪那美尊。旧村社。二上山は「日本書紀」神代下の一書曰や「釈日本紀」所引の「日向国風土記」逸文に高千穂の二上峰と記される。南西(一〇五〇メートル)北東(九八九・一メートル)からなり、両岳山頂に大明神が祀られ、その後山麓に下ろされて祭祀された。「高千穂庄神跡明細記」にはそれぞれ陰峯めたけ陽峯おたけの文字を当て、伊邪那岐・伊邪那美両神を祀る山であることを説いている。当社は平安初期に女岳から下ろしたと伝えられ、現高千穂町押方おしかたに遷座した。明治四年(一八七一)山附やまつき神社、同三四年には二神神社と改称され、昭和九年(一九三四)現社名となる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の二上神社の言及

【射水神社】より

…もと北方の二上山の麓にあったが,1875年現在地に遷座した。二上山は双峰の霊山で,二神の山と仰がれ,神社も二上(ふたがみ)神社あるいは二上権現と呼ばれたが,《延喜式》には〈射水神社〉とある。伊弥頭(いみず)国造の祖神をまつるといわれるが,いまは祭神名を二上神としている。…

※「二上神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android