久米歌・来目歌(読み)くめうた

精選版 日本国語大辞典 「久米歌・来目歌」の意味・読み・例文・類語

くめ‐うた【久米歌・来目歌】

古代歌謡の一つ。久米舞の時に歌われたもので、古事記日本書紀の神武天皇の条にその由来を伝えている。元来は、久米氏の朝廷への服属儀礼として伝わったものと推定される。雅楽寮で、五節舞、楯臥舞などと共に伝習されたが、平安時代に歌詞がなくなり、和琴の伴奏による舞となった。→久米舞
書紀(720)神武即位前戊午年八月(北野本室町時代訓)「天皇、其の酒宍(しし)を以て、軍卒(いくさのひととも)班賜(あかちたま)ふ。乃ち御謡(みうたよみ)して曰(の)たまはく、〈略〉是を来目(クメ)歌と謂ふ」

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