久々田村(読み)くぐたむら

日本歴史地名大系 「久々田村」の解説

久々田村
くぐたむら

[現在地名]習志野市津田沼つだぬま一―七丁目・鷺沼さぎぬま一丁目・鷺沼台さぎぬまだい一丁目

鷺沼村の北西に連なる村で、南西部は江戸湾に臨む。集落は浜沿いを通る房総往還と、これと東金御成とうがねおなり街道を結ぶ里道沿いに集中する。北東部に菊田きくた神社が鎮座することにより中世菊田庄内であったとされる。同社の慶長二年(一五九七)五月銘棟札に久々田太神とあることから、庄名は「くくた」と称した可能性がある。同棟札裏書には治承五年(一一八一)四月左遷された藤原師経が久々田浦に着いたとある。この社殿造営は紀州の大工山崎甚兵衛ほか四名によるもので、「千葉郡久々田村」の惣氏子一七名、名主は織戸内記と記され、領主金田惣八郎とあるのは旗本金田氏であろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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