世阿彌・是阿彌(読み)ぜあみ

精選版 日本国語大辞典 「世阿彌・是阿彌」の意味・読み・例文・類語

ぜあみ【世阿彌・是阿彌】

室町前期の能役者、謡曲作者。観世元清。観阿彌清次の子。幼名藤若。通称三郎。父の跡を継いで観世座統率。足利義満の後援を得て栄えたが、後年、子の元雅(もとまさ)に死なれ、佐渡島へ配流されるなど不遇のうちに没した。卓絶した曲、能楽論を多く残し、能を大成した。舞・歌を能の主要素とし、稽古(けいこ)によって妙花風に達した人が「闌(た)けたる位(くらい)」をもって幽玄美を現出するのが能芸美の極地であるとした。作品「老松(おいまつ)」「高砂」「井筒(いづつ)」「砧(きぬた)」など、能楽論「風姿花伝」「花鏡」「九位」「申楽談儀」など。貞治二頃~嘉吉三年頃(一三六三頃‐一四四三頃

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