上舌村・下舌村(読み)かみしたむら・しもしたむら

日本歴史地名大系 「上舌村・下舌村」の解説

上舌村・下舌村
かみしたむら・しもしたむら

[現在地名]大野市上舌・下舌

赤根あかね川の右岸茶臼ちやうす山の北麓に位置し、南は領家りようけ村および地頭方じとうほう村。長承二年(一一三三)六月一四日付官宣旨案(醍醐雑事記)に藤原成通家領の一として「小山郷内舌村」があげられ、中世小山おやま庄の一部と推定される。「太平記」巻二一に記される香下かしたは上舌と推定される。

永享一二年(一四四〇)四月日の春日社領越前国大野郡小山庄田数諸済等帳(天理図書館蔵)には「舌郷領家方田数御年貢等事」とあり、田数一八町、うち公田六町八〇歩、年貢一八〇石とあり、ほかに御服一貫六八〇文、大豆一三石三斗などが記されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報