上右田村(読み)かみみぎたむら

日本歴史地名大系 「上右田村」の解説

上右田村
かみみぎたむら

[現在地名]防府市大字上右田

佐波さば川の西岸右田みぎたヶ岳の東麓に位置する村で、対岸東佐波令ひがしさばりよう村であるが、その北(佐波川東岸)矢筈やはずヶ岳西麓にも飛地があった。萩藩領で三田尻宰判に属する。

古くは佐波川下流の隣村下右田しもみぎた村と併せて右田村とよばれた地で、上下に分離高付されるのは寛永三年(一六二六)熊野帳以降である。右田の初見は元亨元年(一三二一)の三浦家文書であるが(→下右田村、上右田村の名は慶長二年(一五九七)六月二八日付の榎本元吉に対する毛利輝元宛行状(「閥閲録」所収榎本織衛家文書)にみえ、「為阿武郡替地、於防州佐波郡上右田村三百四拾四石四斗余宛行候、内三百石は阿武郡之易地、同四拾四石余地之事付遣之候」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報