三哲(読み)さんてつ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「三哲」の意味・わかりやすい解説

三哲
さんてつ

道理に明るい3人の人物。「哲」は才知に明るくものの道理をよく知ることをいい、古来、中国では数多くの三哲をあげるが、漢代の劉向(りゅうきょう)、谷永(こくえい)、耿育(こういく)の三儒、劉備、孫権、曹操(そうそう)の三武王、遵業、袁翻(えんほん)、王誦(おうしょう)の三政治家が知られる。日本でも、1818年(文政1)に僧の立綱が『三哲小伝』を編纂(へんさん)して、契沖(けいちゅう)、賀茂真淵(かもまぶち)、本居宣長(もとおりのりなが)の三国学者の伝記を集めている。

[田所義行]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例