一空（読み）いっくう

精選版 日本国語大辞典

いっ‐くう【一空】

〘名〙 (「一」はすべての意)

① そら全体。一天。〔范仲淹‐岳陽楼記〕

② すっかりなくなること。また、すっかりなくすこと。

※春城随筆（1926）〈市島春城〉趣味談叢「障碍物を一空せざれば」 〔白居易‐夢裴相公詩〕

③ 仏語。万物はすべて空(くう)であり、空もまた空であること。

※雑談集（1305）一「解は万法の一空を照し」 〔摩訶止観‐七上〕

出典　精選版 日本国語大辞典