ワガドゥグ(英語表記)Ouagadougou

改訂新版 世界大百科事典 「ワガドゥグ」の意味・わかりやすい解説

ワガドゥグ
Ouagadougou

西アフリカの内陸国ブルキナファソ(旧オートボルタ)の首都。人口97万(2005)。国の中央部の乾燥地帯にあり,ギニア湾岸のコートジボアールアビジャンからの鉄道の終点で,道路,国際航空路など交通・通信の要衝である。教育や観光の面でも国の中心であるが,経済的には国の南西部のボボ・ディウラッソに劣るといわれる。それは乾燥地帯の周辺地域がラッカセイなど限られた農産物しか産出しないからである。市ではその農産物の集散と加工がわずかな産業となっている。かつて栄えた原住民モシ王国の都として11世紀後半に建設された町で,市内には今もモロ・ナバ大王)の宮殿がある。1896年にフランスに武力で征服された。1919-32年の期間を除いて,オートボルタは独自の植民地を形成することがなかったので,ワガドゥグは植民地の主都として発展しなかった。1947年にフランスの海外領の一つとしてのオートボルタが成立し,その主都となった。
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世界大百科事典(旧版)内のワガドゥグの言及

【モシ王国】より

…王直属の軍事指揮官はいるが,常備軍はなく,経済的な面では制度化された貢納はなく,王の畑の耕作の労働力の提供が,臣下の奉仕のおもなものだった。19世紀末のフランス軍の侵入当時,北部(ワイグヤOuahigouya),中部(ワガドゥグOuagadougou),南部(テンコドゴTenkodogo)の三つが強大な王国として存在し,植民地統治下においても,フランスは,これらの王制をむしろ強化して統治に利用した。【川田 順造】。…

【モシ王国】より

…王直属の軍事指揮官はいるが,常備軍はなく,経済的な面では制度化された貢納はなく,王の畑の耕作の労働力の提供が,臣下の奉仕のおもなものだった。19世紀末のフランス軍の侵入当時,北部(ワイグヤOuahigouya),中部(ワガドゥグOuagadougou),南部(テンコドゴTenkodogo)の三つが強大な王国として存在し,植民地統治下においても,フランスは,これらの王制をむしろ強化して統治に利用した。【川田 順造】。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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