日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラン(フランス)」の意味・わかりやすい解説 ラン(フランス)らんLaon フランス北東部、エーヌ県の県都。パリ北東134キロメートル、標高181メートルの残丘上に位置する。人口2万6265(1999)。残丘の戦略的価値により、ローマ人が要塞(ようさい)化し、ラウドゥヌムLaudunumとよんだ。5世紀に司教座となり、中世にはカロリング朝の中心都市となった。百年戦争(1337~1453)中にはしばしば支配者が交代した。歴史的建造物の豊富な美しい町で、旧市街を囲む城壁、一部13世紀の司教館、パリなど各地寺院のモデルとなった12~13世紀ゴシック様式のノートル・ダム大聖堂などが残る。金属加工、暖房器具などの産業がある。[大嶽幸彦] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例