日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ライス(Condoleezza Rice)
らいす
Condoleezza Rice
(1954― )
アメリカの政治学者、政治家。11月14日、アメリカ南部アラバマ州バーミングハムで生まれる。父は大学理事、母は音楽教師。比較的裕福な家庭で育つが、黒人ゆえの差別も体験する。学業は優秀で、15歳で大学に進んで政治学を学び、19歳でデンバー大学を卒業。1981年からスタンフォード大学政治学教授となる。1986年にはロシア政治の専門家としてアメリカ外交問題評議会の国際問題研究員となり、1989年から1991年までの冷戦崩壊の時期には、国家安全保障会議ソ連・東欧担当部長、後に同上級部長を務める。
その後、スタンフォード大学での学究生活に戻ったが、共和党大統領候補になったブッシュの外交顧問になり、ブッシュ当選後の2001年1月には大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に就任した。妥協を嫌う強硬派として知られ、アフガニスタン戦争、イラク戦争などの「テロとの戦い」を積極的に推進した。ブッシュ再選後の2005年1月には国務長官に就任、大統領の側近中の側近としてアメリカ外交への影響力をいっそう強めた。2009年ブッシュ大統領の任期満了に伴い、国務長官を退任。
[土生修一]
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