モロー(Jeanne Moreau)(読み)もろー(英語表記)Jeanne Moreau

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

モロー(Jeanne Moreau)
もろー
Jeanne Moreau
(1928―2017)

フランスの女優。パリ生まれ。コンセルバトアール(パリの国立演劇学院)を卒業、1948年にコメディ・フランセーズの女優となり、同年より映画にも出演を始める。ルイ・マル監督の『死刑台のエレベーター』(1957)と『恋人たち』(1958)、フランソワ・トリュフォー監督の『突然炎のごとく』(1961)など当時のヌーベル・バーグの監督と作品に恵まれ、官能知性にあふれた演技でフランスを代表する大女優の一人となった。代表作に『危険な関係』(1959)、『雨のしのび逢(あ)い』(1960)、『マドモアゼル』(1965)、『黒衣花嫁』(1967)、『ニキータ』(1990)、『愛のめぐりあい』(1995)など。1979年には監督業にも手を伸ばし『思春期』(1979)を演出。フランスの映画界に重きをなした。

[畑 暉男]

『梶原和男編『ジャンヌ・モロー わたしはただひとつのメロディー』(1989・芳賀書店)』『マリアンヌ・グレイ著、小沢瑞穂訳『女優ジャンヌ・モロー 型破りの聖像』(1999・日之出出版)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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